取り寄せ不可
苦しみを超え生きる女性二人の祈りの物語
江戸時代の初期、徳川家康によるキリスト教禁教令から島原の乱とそれに続く激動の時代を、「隠れキリシタン」という宿命に翻弄されながらも生きぬいていった、二人の女性を描いた書き下ろし長編です。
朝鮮人のナマリ千代は、秀吉の慶長の役により両親と弟を殺され日本に連れてこられた。千代は子どもを二人産んだが、キリシタン弾圧により娘夫婦や孫は殺され、島原の乱により夫も亡くなった。
小西行長の係累に当たる須美は、島原の乱で育ての親から雄太に引き取られ、生き延びた。雄太の息子である嘉助と婚姻するはずだったが、嘉助が弟の安兵衛を殺害してしまい、出奔。経済的に困窮した雄太に大坂の新町遊郭に売られてしまう。
隠れキリシタンである二人。千代は小西行長の所にいたときに、「おたあジュリア」から、人にはマリア様とのお約束が一つずつあると言われてきた。千代はそれが、須美を見守ることだと言われていた。そして、命じられるままに、大坂へ行き千代は須美に仕えた。
そこで幕府に命を狙われながらも、須美は周囲の人物に支えられ、まだ赤ん坊の息子と朝鮮半島へ渡ろうとするのだった。
果たして、その思いは通じるのか?
【編集担当からのおすすめ情報】
生きることの辛さと悲しさ、それを乗り越えて生き抜いていく女性たちのたくましさ。読み終わった後、静かな感動が広がる本格時代小説です。
よく利用するジャンルを設定できます。
「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。