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没後50年をすぎてなお、多くの人々に愛され続けている岩手が生んだ偉人、野村胡堂・あらえびす。作家・野村胡堂としては、同じ主人公の連作小説として838編という世界一の回数を誇る代表作「銭形平次捕物控」をはじめ、伝奇・探偵・少年少女小説でも人気小説を書き残し、クラシック音楽評論家としては、日本で初めてベートーヴェンの第九を聞きその評論を書いた評論家として、またレコードを2万枚集めた収集家としても知られています。
本書では、作家とクラシック音楽評論家という二束のわらじを履き、明治・大正・昭和と80年の生涯を駆け抜けた胡堂・あらえびすを小説、エッセイ、秘蔵写真、映像化一覧などから、幅広く紹介しました。
小説では「銭形平次傑作選」838作中、最高傑作といわれる「刑場(しおきば)の花嫁」を全文掲載。また、阿刀田高、林望、高橋克彦など人気作家による書き下ろしエッセイに加え、江戸川乱歩と胡堂によるミステリー作家同士の面白創作秘話対談、司馬遼太郎の『街道をゆく』より「銭形平次」、「銭形平次」の映画、テレビ化一覧、詳細年譜など資料も充実しています。特筆すべきは、本書が初公開となる大正9年に妻を連れて初めて里帰りを果した感動の日記「故郷への旅」。涙ナシには読めません。百三歳の現役挿画家・中一弥さんの「銭形平次」と胡堂の思い出談話、指揮者・小澤征爾さんの来館記録なども必読です
今年は、新刊として『銭形平次捕物控 傑作選』(文春文庫)、『音楽は愉し』(音楽之友社)等の発売が続くなど、国民的人気キャラクター・銭形平次親分の新たなブーム再燃と、あらえびすの日本クラシック界での再評価のきざしがうかがえます。
〔岩手県紫波町にある野村胡堂・あらえびす記念館開館20周年記念出版〕
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