情報の世界史

情報の世界史

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出版社
知泉書館
著者名
セイヤ・リータ・ラークソ , 玉木俊明
価格
9,900円(本体9,000円+税)
発行年月
2014年5月
判型
A5
ISBN
9784862851857

19世紀の事業通信はいかなる経緯で時間を短縮できたのか。本書は大西洋からカリブ海,アジアやオーストラリアにまで広がる世界的な規模にわたって,封筒の消印や海上保険のロイズが発行する「ロイズリスト」など,膨大な資料を駆使しながら,郵便を中心とする19世紀の情報伝達の発展を詳細に考察した画期的な業績である。
著者は「連続する情報の循環」を基本概念として分析する。それは大西洋においてヨーロッパとアメリカ間の往復航海を1回の情報の循環と見なす。この循環を短縮するために,船から船への積み替え期間の短縮をはじめ,不規則な航海ではなく「時間通りに運行する」という理念が,事業情報の伝達の発展にとって最も重要な条件であった。地域間通信は,船舶の技術的発展と商業的なニーズに依存しつつ,19世紀の世界は縮小していった。
19世紀ヨーロッパは帝国主義の時代であり,対外拡張の時代であった。ヨーロッパは工業製品だけでなく,海運業の発達によっても世界を制覇し,その中心にイギリス帝国があった。本書は経済史の分野に限らず,イギリス帝国史やヨーロッパの帝国主義研究にとっても必読文献となろう。
世界がネットワークとして結ばれはじめる19世紀の海運と電信の発達は,情報化時代を生きるわれわれにも,多くの知見と示唆を与えよう。

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