愛欲のローマ史

講談社学術文庫

愛欲のローマ史

取り寄せ不可

出版社
講談社
著者名
本村凌二
価格
880円(本体800円+税)
発行年月
2014年5月
判型
文庫
ISBN
9784062922357

平和と繁栄を極めた古代ローマ。そこに溢れる過剰な欲望と、淫靡な乱行の裏には、どんな意識が潜んでいたのだろうか。そして、そうしたいとなみを「頽廃」や「堕落」と断罪する感性は、どのように生まれてきたのだろうか。「性愛」と「結婚」、そして「家族」をめぐる意識の変化は、人々の規範をどのように規定し、社会を変容させたのだろうか。社会の変貌の底にある「愛」と「性」のかたちを描き、歴史の深層をとらえる。


平和と繁栄を極めた古代ローマ人の「頽廃」と「堕落」は、フェリーニ監督の「サテリコン」や、シェンキェヴィチの「クォ・ヴァディス」など、多くの映画や小説に描かれてきた。そこに描かれる過剰な欲望と、あり余る御馳走、淫靡な乱行の裏には、ローマ人のどんな意識が潜んでいたのだろうか。そして、そうしたいとなみを「頽廃」や「堕落」として断罪する感性は、いつ、どのように生まれてきたのだろうか。
著者によれば、こうしたローマ社会の「世相の転換」の背景には、「性の汚れ」の意識と「結婚にもとづく家族」の絆のあり方とが密接に関わりあっているという。「性愛」と「結婚」、そして「家族」をめぐる意識の変化が、人々の規範と倫理を規定し、社会を変容させ、キリスト教の発展の下地を用意したともいえるのである。
紀元1世紀後半に起こったローマ社会の大きな変貌の底に流れる、人々の「つながり」すなわち「愛」と「性」のかたちを描き、歴史の深層をとらえる社会史の試み。
講談社現代新書『ローマ人の愛と性』(1999年刊)の文庫化。

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