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世阿弥が大成した能とはどんな身体芸術だったのか。時間と空間のその時々において新たに変化生成する能は、世阿弥が創りあげた能表現とどう切り結ぶのだろうか。それを面や装束、橋懸かりの記号的な意味、序の舞の身体、ドラマを生み出す仕掛けとしての夢、さらには世阿弥の言葉「花」「離見の見」「幽玄」の真の意味などからとらえなおす。世阿弥が創造した演劇空間としての「現在」に肉薄し、能の見方に新たな地平を拓く。
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