万葉集と日本人

角川選書

万葉集と日本人

取り寄せ不可

出版社
KADOKAWA
著者名
小川靖彦
価格
1,760円(本体1,600円+税)
発行年月
2014年4月
判型
B6
ISBN
9784047035393

新元号「令和」決定!
『万葉集』1200年目のベストセラーに。

八世紀末の成立から千二百年。紫式部、藤原定家、佐佐木信綱らが読んだそれぞれの時代の万葉集は、どのようなものだったのか。その読み方に現われる日本人のこころの歴史をたどり、万葉集の魅力に迫る。

〈目次〉
    はじめに

第一章 『万葉集』を「読む」ということ
 
第二章 『万葉集』を読んでいた紀貫之──平安時代前期における『万葉集』
   一 平安時代初期の『万葉集』
   二 菅原道真の『新撰万葉集』
   三 『古今和歌集』の万葉像
   四 紀貫之と『万葉集』──〈古代〉世界への参入

第三章 紫式部と複数の『万葉集』──平安時代中期における『万葉集』
   一 平安時代中期の『万葉集』
   二 佳麗な『万葉集』抄出本
   三 〈訓み〉による「万葉歌」
   四 「訓読」の始まり
   五 『万葉集』への関心の高まり
   六 藤原道長・頼通による書写
   七 紫式部が読んでいた『万葉集』

第四章 藤原定家の〈古代〉──平安時代後期における『万葉集』
   一 平安時代後期の『万葉集』
   二 後三条天皇・白河天皇の親政と『万葉集』
   三 写本の並立と吸収
   四 『堀河百首』と『万葉集』
   五 冊子本の『万葉集』の登場
   六 歌学の時代へ
   七 動乱の時代の中の『万葉集』
   八 藤原俊成の新たな万葉像
   九 「うたの源なり」
   十 藤原定家と『万葉集』──〈古代〉への憧憬

第五章 「道理」によって『万葉集』を解読した仙覚
     ──中世における『万葉集』
   一 鎌倉武士の『万葉集』
   二 源実朝の『万葉集』
   三 学僧仙覚による新しい『万葉集』
   四 仙覚の「道理」
   五 仙覚の万葉学の行方

第六章 賀茂真淵の〈批評〉──江戸時代における『万葉集』
   一 印刷本の『万葉集』
   二 鑑賞・批評の萌芽──〈批評〉前史
   三 方法としての〈批評〉
   四 賀茂真淵による〈批評〉の理論化
   五 賀茂真淵の「万葉調」

第七章 佐佐木信綱による「校本」と「評釈」
    ──近代における『万葉集』
   一 近代日本の『万葉集』
   二 江戸から明治へ
   三 東京大学における『万葉集』研究
   四 「国文学」への関心の高まり
   五 和歌革新運動と『万葉集』
   六 佐佐木信綱の和歌革新と「評釈」
   七 『校本万葉集』

第八章 『万葉集』の未来
   参考文献
   おわりに

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