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本書では、京都近郊に位置し、公家・寺院領を中心とする相給村落であった山城国乙訓郡石見上里村(現・京都市西京区大原野石見、上里)と、同村百姓にして公家家来でもあり、庄屋・医師・手習師匠としても活動した大島家を研究対象にとりあげる。
建前と実態という「表裏」の運用により、社会の「穏便」を実現しようとする意識や調整に着目して、近世百姓の変容と実態を多面的に明らかにする。
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