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一票の格差も大事ですが、現行の小選挙区比例代表並立制度について、あらためて歴史的に(それも人物本位で生臭く、物語風に)ふりかえっておくことは重要でしょう。少なくとも新憲法制定における「押し付け論」とそれへの反論くらいには現行選挙制度成立の経緯を常識として押さえておきたいものです。政治ジャーナリスト生活40年余、永田町の裏表をつぶさに見てきた著者の体験的選挙論。すべては竹下と小沢の暗闘から始まった!
小選挙区比例代表並立制の導入から20年近くが経ちました。「あれは誤りだった」とする声が大きくなってきたの一方で、あいかわらず「これは過渡期、産みの苦しみであって小選挙区制度自体はまちがっていない」との開き直りとも見えかねない意見もあります。河野洋平・太郎父子などはいまやまったく正反対の意見をもっています。
いまの選挙制度は、どのように評価するにせよ自民党の分裂、もっといえば竹下登と小沢一郎の暗闘の産物である(産物にすぎない)ことを否定することはできません。また、この制度の最大の受益者は当時「導入絶対反対」だった小泉純一郎であり、その後の政治家の変質を決定づけたことも明らかです。
一票の格差も大事ですが、現行制度についてあらためて歴史的に(それも人物本位で生臭く、物語風に)ふりかえっておくことは重要だと考えます。少なくとも新憲法制定における「押し付け論」とそれへの反論くらいには成立の経緯を常識として押さえておきたいものです。政治ジャーナリスト生活40年余、永田町の裏表をつぶさに見てきた著者の体験に根ざした選挙論です。
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