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警察小説、冒険小説の世界で確固たる地位を築き、『還るべき場所』『未踏峰』『春を背負って』など、山を舞台にした力作でも知られる笹本稜平さん。本作は北米大陸最高峰・マッキンリーが舞台の本格山岳小説です。最高の技術と精神力を持ちながら、ただ純粋に山と対峙することを願い、日本の登山界と距離を置く孤高のクライマー・津田悟は、ヒマラヤよりもマッキンリーを愛し、最難関である厳冬の未踏ルートに単身挑み、消息を絶ちます。愛する妻は子供を身ごもり、アラスカを舞台にした大きなビジネスプランも進行中。なのになぜ今、彼はこのような無謀なチャレンジを行ったのか。大学時代の友人・吉沢をはじめとして結成された捜索隊は、壮絶な山行ののち、脱ぎ捨てられた上着や手袋を見つけてしまう。津田にいったい何が起きているのか? 極限状態の向こう側にたどりついた人間は、自らの生と死と、どのように折り合いをつけるのか。感動のドラマが待ち受けています。
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