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今や緑の党は世界的な存在となった。1980年前後、政治の表舞台に登場した時には、エコロジーの旗を掲げた小政党と受け止められていた。ところがその後、欧州各国では短期間に連立政権に参加し、今では世界90カ国で活動している。
しかし、「アマチュア運動家の党」として出発した緑の党も、職業政治家が支配する議会政治という枠組みの中で生き残るためには、自己改革を迫られた。「反政党の党」と称していたラディカルなドイツ緑の党も、自らを「政党システム内のオルタナティブ」と位置づけるようになった。「緑の党は議員政党になった」といった批判もある。
緑の党が、どのような過程を経て自己改革を進め、政党政治の一画を担う存在となったのか。その過程の中で「草の根民主主義」という原則はどのように変化したのか。本書は、欧米14カ国の緑の党を比較分析することで、その問いに答える。
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