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バイオテクノロジーの応用が進み、自然界にはなかったものが作られ、生態系への影響や食の安全性が脅かされている。最近の研究では、遺伝子組み換え食品が免疫機能を低下させ、肝臓や腎臓などを損傷し、次世代以降にも悪影響があることが確認されている。
モンサント社を筆頭とする多国籍企業は、圧倒的な支配力を基に遺伝子組み換え種子の世界的拡大をもくろんでいるが、新たな害虫の発生や耐性雑草の発生、汚染など多くの問題をひき起こしている。また、インドでは、遺伝子組み換え綿の生産農民が収穫減から大量の自殺者をだすなど、大きな社会問題も引き起こしている。
TPPは、これらの進行するグローバル化の象徴であり、これへの参加は、コメを軸に守ってきた日本の農業の保護政策も「貿易障壁」の対象になり、壊滅的打撃を受けることが予想される。それにより、食の自給も奪われ、遺伝子組み換え作物など危ない輸入食品に食卓を占拠されるおそれがある。
本増補改訂版は、遺伝子組み換え食品をめぐるさまざまな問題をやさしく解説し、その危険性を明らかにするとともにTPP交渉を踏まえ最新の問題点を加筆した。
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