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近代化が進む明治時代末期。急速に変化していく日本の姿に、 「日本人とは何か」という問いを募らせた官僚・柳田国男は、 岩手県遠野地方に伝わる民話を書き留め、自費出版で世に送り出した。 天狗や河童、座敷童子などの妖怪や死者の話、 地元でまつられる神々や行事についての記録など119話が当地の伝承のままに、 それでいて格調高い文学性をもつ文体で書き記された本書は、 芥川龍之介や南方熊楠らにも影響を与えている。
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