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伝えたい少年原爆体験記。11歳のヒロシマ
広島に原爆が落とされたのは、1945年8月6日でした。11歳の米澤鐡志さんは、爆心から750メートルの電車内で母親と一緒に被爆します。母親は9月に亡くなり、母乳を飲んでいた1歳の妹は10月に亡くなります。
この本は、米澤少年の目で見た、8月6日その日のことと、その後何が起こったか、という記録です。
ブラウスが突然発火して、体が焼け始める女性、皮膚が布地のように垂れ下がって、幽霊のように見えた人たち、防火水槽に飛び込んで亡くなっている赤ちゃんを抱いた女性、川を流れていくたくさんの死体。
11歳の少年が見た光景を、読者も知ることになります。
「どんなにつらい記憶でも、知らないよりは知ったほうがいいと私は思います。本書は読むのも苦しい内容ですが、きっと未来のための知恵を与えてくれるでしょう」(京都大学原子炉実験所 小出裕章さんによる「はじめに」より)。
原爆や核についてお子さんと考えるとき、最適の1冊です。
【編集担当からのおすすめ情報】
米澤さんは、NHKBS1スペシャル『ヒロシマ 世界を変えたあの日』で、証言者として登場し、「あの日」について語りました(2015年8月7日放映)。
この番組は、ドキュメンタリー番組制作では世界トップクラスの英国ブルックラッピング社とNHKの共同制作で、原爆製造や投下の判断がどのようになされたのか、ということも米国の証言者のインタビューから重層的に明らかにしていきます。
ブルックラッピング社が作る国際版は、これから各国で放送予定です。
被爆者の平均年齢が80歳を超えた2015年、あの日を体験した人たちの言葉を受けとめて、語り継ぐ努力が国内外で広がっていきます。(2015年8月12日)
米澤さんは「語り部」として、被爆体験講話を全国各地で行っています。爆心地1キロ以内での体験の迫力に、米澤さんの「語り」を聞いた人たちは、誰かに伝えなくては、という思いにかられてしまうのだそうです。
本書は、小学校4年生以上で習う漢字にはふりがなをふりました。
すべての方にとって、原爆被爆の実際を知るために、おすすめです。
米澤さんの被爆講話申し込み先
http://www.geocities.jp/hankaku1945/
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