奪還

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出版社
講談社
著者名
麻生幾
価格
744円(本体676円+税)
発行年月
2013年7月
判型
文庫
ISBN
9784062776103

一人の女を捜して欲しい──すべてはその依頼から始まった。依頼主が頼ったのはフィリピンで暮らす海自の元特殊部隊員、河合斌。“海洋民族”の女、ラレインから海の戦いを学ぶ河合は、心の奥深くに秘めたある思いが現実となる日を待っていた。“人捜しビジネス”を請け負った河合だが、その先に壮大な陰謀が待ち受けていようとは知る由もなかった。


アメリカ海軍特殊部隊シールズをも凌駕する能力を持ちながら、存在そのものが極秘の海上自衛隊特別警備隊(バッドボーイズ)隊長として超人的な格闘術・諜報術を体得した河合は、日本の国防のあり方に絶望し、1年前に退職。単身フィリピンに渡り、ダイビングショップで働きつつ、自分が必要とされる日のために技術を磨き続けていた。「国境なき医師団」の一員としてフィリピン国内で活動していた日本人女医が消息を絶ち、捜索を依頼された河合はその足跡を追う。地元マフィアの壁に阻まれ、あと一歩でターゲットを捉えられないなか、事態は急転、河合の前に自衛隊の幹部候補生学校で同期だった男が姿を現す。日本最西端の与那国島で61名もの人質を盾に立て籠もる武装集団に立ち向かうため、政府は河合がかつて率いていたバッドボーイズを政治決断により招集し、双子の巨大台風が接近する与那国島への出動を発令する。だが、この特別任務の裏には、十年にわたって密かに進行していた国家的陰謀が隠されていた──。

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