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太平の世となった江戸時代。商品経済と出版メディアの発達が急速に進み、妖怪たちは「キャラクター化」された。人間を怖がらせてきたはずの彼らが突然、娯楽の道具となったのである。人気の妖怪たちを描いた「妖怪図鑑」、自在に妖怪を出現させることができる「妖怪手品」のマニュアル本、おもちゃ絵・人形などの「妖怪玩具」――。恐怖から娯楽へ、妖怪への意識の変化を、日本人の世界観の転換と共に論じた、画期的妖怪論。
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