現代精神医学は心を飛び越え脳に強い関心を寄せている。この傾向は、精神医学の自然科学的側面としてまちがっていないし、DSMの採用する操作的診断も自然科学的研究にふさわしい方法論である。しかし、患者の脳ではなく心と直接に向き合う、実際の臨床では違う。精神科臨床が自然科学的志向性に偏りすぎることには、大きなデメリットがある。心の次元に踏みとどまることでしか、わかり得ないものがある。本書の狙いはまさにそこにある。患者の心を知ろうとする努力は、価値を失うことはないと信ずる。(編者あとがきより抜粋)
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