人類20万年遙かなる旅路

人類20万年遙かなる旅路

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出版社
文藝春秋
著者名
アリス・ロバーツ , 野中香方子
価格
2,090円(本体1,900円+税)
発行年月
2013年5月
判型
B6
ISBN
9784163762401

人類はいつ、どこで誕生し、どうやって世界中に住むようになったのだろう。私たちは何者なのだろうか。この謎に、現代科学は新たな光を当てている。

著者、アリス・ロバーツは英国ブリストル大学の解剖学者であり、古人類学に精通する科学者(ついでながら非常に美人)。本書は彼女が英BBCの企画で半年間を費やした、人類が数百万年をかけて世界へ広がっていった道筋をたどる壮大な旅の記録である。

現生人類、ホモ・サピエンスは「ヒト属」で最後に残った一種だ。時代をさかのぼればヒト属の系統樹には多様な種が存在していた。しかし、3万年前までには、現生人類とネアンデルタール人の2種を残すのみとなり、そして今日、我々だけが残った。



現生人類がアフリカで誕生したことは、様々な証拠からほぼ確実となっている。そこから20万年前に「出アフリカ」が起こり、アジアへ渡り、インドをめぐってオーストラリアにまで至った。さらに、ヨーロッパへ広がった者たちは北上してシベリアを経由し、最後にアメリカへと行き着いた。著者はアフリカから出発し、この人類の足跡を追う。

灼熱の地の狩猟採集民族や、シベリアの極寒の中でトナカイを遊牧する民族らと過ごし、最先端の遺伝子研究で祖先たちの分岐を明かすラボを訪れ、石器の作成に挑み、壮大な神殿のような洞窟の壁画に圧倒される。著者は自ら人類の進化を追体験し、その風景を生き生きと語る。いわゆる研究書とはまったく異なる筆致で描かれる旅路は知的興奮と感興に満ちている。そして世界各地で筆者が出会う研究者たちも実に魅力的。

自らのルーツに思いを馳せ、最先端の人類学のナマの現場で得られる知見に驚嘆する、第一級のサイエンス・ノンフィクションにして紀行文、「古人類もの」の決定版です。

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