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結婚儀礼の変遷を通して見るロシア社会・文化の底流の姿!
2度の体制転換(革命とソ連崩壊)を経験をしたロシア人の変容…
ロシアの結婚式と聞かれると、燕尾服を着た紳士の上品な笑い声や
貴婦人のドレスの衣ずれ、華やかな舞踏会などの貴族の者との
結婚を嫌がって泣き崩れる花嫁の悲哀と緊張感が伝わる農村、
の両極端なイメージである。
両者の違いは大きいが、どちらもロシア革命以前の身分制が
あった時代のものである。
だが、ソヴィエト政権のもとでは都市、農村とも大きな変化をした。
農村の花嫁は泣かなくなり、教会での挙式は激減。
この変化には、社会主義国家ソ連の儀礼政策が大きく関わっていた。
帝政時代の結婚儀礼には、階層によってなぜ大きな違いがあったのか。
農村の花嫁はなぜ泣いたのか。花嫁に泣くことを要求する農村社会とは、
いかなる世界観を持つ集団だったのか。
そしてソ連時代以降、農村社会の生活と儀礼はどのように変化していったか。
本書は十九世紀末から二十世紀にかけての農村ロシア人の結婚儀礼を、
民族学、フォークロア学および文化人類学の方法論で解読する。
結婚儀礼の地域差や階層差の由来、儀礼に関わる人々の役割の意味、
口頭伝承と儀礼の関係、そしてソ連時代の「儀礼政策」が結婚儀礼に
与えた影響について論じる好著である。
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