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江戸時代末期、二百数十年続いた鎖国の世、お吉は下田に来航したハリス(初代駐日本アメリカ領事)の世話をする係を命じられました。そのために人々から「あなたは日本人じゃない」という意味で「唐人」と差別的に呼ばれたのです。しかし宝福寺に残る逸話の数々は、彼女がとても強く美しい心をもった「やまとなでしこ」であったことを物語っています。『武士道』の著者、新渡戸稲造はそんなお吉のために「からくさの浮き名のもとに枯れ果てし君が心はやまとなでしこ」という歌を残しました。
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