取り寄せ不可
19世紀初めから第一次世界大戦までの時期は、ヨーロッパから世界各地へと
約5000万人が移民した大移動の時代であった。
とくにアメリカ合衆国への移民は圧倒的多数にのぼり、その影響は、
単なる送出国と受け入れ国との関係を平板的に見るだけの視点では、
捉えきれないものである。本書は、多数の言語、民族を抱え、複雑で
変化に富んだ文化と社会を形成していたハンガリー王国
(現在のハンガリーとスロヴァキア、クロアチアに加え、ウクライナ、
ルーマニア、セルビア、スロヴェニア、オーストリアの一部を含む領土)の
移民たちの動向を多角的な事例と新しい移民史の視点から、
移民という“移動”の行為が、移民者だけでなく、それを取り巻く社会、
人との関係にいかなる影響をおよぼし、またそれに対応するリアクションが
いかなるものであったかを探る。
同時に、送出国(祖国)との関係がいかように繋がり、また意識されてきたか
を見ることによって、移民(移動)という人類の行為の持つさまざま側面に
光を当てる労作である。
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