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ヴァルター・ベンヤミンは、近代化以降、「家」もしくは「室内」は、その人らしさ
を映し出す「痕跡」であると言っている。どんなに乱雑な部屋でも、あるいはあ
る一つの趣味に統一された室内でも、最小限のスペースしかない家であろうと
も、家からはそこに住まう人が見えてくる。最小限の家コルビュジエの南仏の小
屋。書物を読み書くことを優先させた荷風の偏奇館。放浪作家、林芙美子の終
の棲家……。デザイナーや作家の家などの家を例にとりながら、人と家との関
係について探っていく。
また21世紀となり、私たちはもう一つの室内ともいえるコンピュータを手にし
た。そのバーチャルな私的空間も、あらたな私の痕跡である。私だけの守られ
た場所にいながら、私たちは世界中ともアクセスすることができる、技術の変
化とともに、変わっていく「私」の領域。その痕跡についても考える。人にとって
居場所、家、部屋とはなんなのだろうか。人は家に何を求めるのだろうか。その
ことを歴史的に捉えなおしたのが本書である。
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