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週刊文春に四年間にわたって連載された細川元首相の旅行記の単行本化。歴史上の人物の名言をテーマに日本全国を歩いた『ことばを旅する』の第二弾、今度は中国編です。
李白、杜甫、王維、陶淵明、白楽天、文天祥??。細川さんが幼少の頃から親しんできた漢詩の文人たちが残した名言名句を手がかりに、舞台となった地を訪ねました。
たとえば、杜甫の「国破れて山河あり」の舞台となった長安を旅し、唐の詩人たちが活躍した往時の都を偲びます。また、陶淵明の「帰りなん いざ」に導かれ、名勝を謳われた廬山へ。さらには、蘇東坡が「人生夢の如し」と謳った古戦場である赤壁を訪れ、『三国志』の時代に思いを馳せる――。
なかには達磨や玄奘といった僧侶や、王羲之や八大山人のような書家や画家も登場しますが、それも細川氏が考える「詩心(うたごころ)」を感じられる人選なのです。
中国全土を巡り、四十八話をつづった細川護煕流「中国歴史紀行集」。旅愁を誘う撮り下ろし写真や、筆者自ら旅の印象を描いた絵画や書もふんだんに盛り込みました。
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