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銅版画家・山本容子さんが偏愛するアーティストを描いた版画と、絵画制作を通じて彼らと〝対話〟することで浮かんだ短い文章を集めた、オールカラー豪華本です。山本さんの独創性溢れる作品群は、幼少時からの豊富な読書量に裏打ちされたもの。グリム兄弟、アンデルセン、ルイス・キャロルから、ドストエフスキー、ヴァージニア・ウルフ、ヘルマン・ヘッセ、ロマン・ロラン、フランソワ・サガン、そして日本では、泉鏡花、堀辰雄、円地文子、幸田文、白洲次郎・正子、金子みすゞ、吉田健一……さらには、ピカソ、モネ、ゴーギャンといった画家、バッハ、ショパン、コルトレーンといった音楽家、果ては志ん生や料理人エスコフィエら、何と119人もの容子さんの偏愛するアーティストの肖像が銅版画で描かれます。おまけとして、それぞれに短い文章が「オリジナル蔵書票」としてつけられました。実に素敵な絵と文章のハーモーニーですが、こんなに自らの創作の秘密を明かしていいものだろうか……と心配になるほどです。
雑誌「本の話」創刊号から表紙を飾ってきたシリーズの第二弾ですが、今回はまったく装いを変え、元はモノクロの銅版画に容子さん自身が鮮やかな彩色をした豪華本になりました。エレガントな美しさと、知的な遊び心に満ちた「読む美術館」「見る図書館」をご堪能あれ!
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