いのちに共感する生き方

いのちに共感する生き方

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出版社
彩流社
著者名
野上ふさ子
価格
2,750円(本体2,500円+税)
発行年月
2012年12月
判型
B6
ISBN
9784779118487

動物・野生生物の福祉と保護、動物実験の問題に生涯をささげた

野上ふさ子氏の思想と人生、<私が私になるまで>の軌跡。

死の直前まで筆を取った自伝。先入観をとっぱらうほどの面白さ。

おどろきと感動にあふれた、真に美しい生き方の見本がここにある。





私は、人間の行動の原点には、共感というものがあると考える。

共感こそ、人間を人間足らしめる最も大きな本質的な能力のひとつである。

・・・自分という小さな枠を超えて、自分を越えるより大きなものに

共感していく、これが人間の知性や理性の源泉でもある。

・・・少なくとも私は、どんな小さなことでも闘おうとしてきた。

もし、自分が行うことが、正しいものであると信ずることができれば、

この世の中に怖いものはなにひとつない。

動物ではない人間であるからこそ、動物のために動物のことを理解し

、動物に共感し、動物の苦しみを救いたいと考えることができる。

自然は私の一部であり、自然破壊は私の一部分の破壊である。

・・・自然に共感するからこそ、山の木が切られたりダムで埋め立て

られたり、干潟が潰されたりしていくことが耐えられないからこそ、

自然保護運動を行っている。

すべて、共感というものの上に成り立っている。

共感は、人間の社会活動の源泉であるということが言える。

(本文より)

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