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むかし、むかし。
やまの おくで、わかい おとこが、
たった ひとりで、
くらして いました。
ある さむい あさの こと。
りょうしが しかけた わなに
つるが いちわ ひっかかって、
くるしんで いました。
「ああ、かわいそうに。」
おとこが わなを
はずして やると、
つるは うれしそうに
こうーと ないて
とんで いきました。
その ばん、おとこの いえの とが、
ほとほとと おとを たてました。
とを あけて みると、そこに、
きれいな わかい むすめが たって います。
「みちに まよって しまいました。
ひとばん、とめて くださいませんか。」
娘はお礼にと。はたを織ります。
はたを織っているところを
「けっして のぞかないで ください。」
と言うのですが……。
聞いていて心地よい文章と美しい絵で、
冬の日の読み聞かせのぴったりの日本昔話です。
*なぜ「見てはならない」のかの解説つき。
*いちばん怖いものはなに? 短いお話「ふるやのもり」も収録!
*5・6歳から
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