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会津そして幕末を題材とした数多くの著作を持つ著者が、幕末から明治にかけて、来年の大河ドラマの主役となる烈女、山本八重をはじめとした会津の女性、そして、幕末から明治期にかけて近代化に貢献した男性を中心に、まだ知られざる歴史を紐解く、意外な発見と、スケールに満ちた歴史エッセイ集。スペンサー銃を片手に鶴ヶ城に入城。女だてらに鉄砲隊を率い、寄せ手の薩摩軍の大山巌に傷を負わせた女丈夫としての前半生。そして、伴侶新島襄と出会い、文豪の名作執筆のきっかけとなったとあるスキャンダルにかかわった秘話など、真実の山本八重の姿を、さまざまなエピソードとともに語る「山本八重よ、銃を取れ」。飯盛山で自刃した白虎隊の隊長でありながら途中離脱し、敵前逃亡の裏切者と後世に伝えられた日向内記。のちに喜多方へ逼塞したのちに斗南へと米や金を送ったという新発見を見つけた「白虎隊、百四十年目の真実」。鶴ヶ城落城時に一家で自刃、「なよ竹の」の辞世で知られる会津藩家老西郷頼母の妻と、その娘たちの悲劇の背景にあった藩を二分した恭順と抗戦、そして頼母にまつわる哀しき事情。そして頼母の意外な明治維新以降の足跡を明らかにした「西郷一族二十一人、自刃の真実」。女性ながら従軍し、中野竹子らとともに娘子隊として活躍した神保雪子。行方知らずになった、自刃した、凌辱されたと諸説ある彼女の最期の足跡を解き明かす「消えた女」。上総飯野藩、高遠藩とゆかりのある保科氏の娘として生まれ、会津藩に、高須藩の容保とともに養子に入り、中津藩奥平家に嫁ぐがやがて会津藩に戻り、会津藩の女性たちを率いて籠城戦を指揮、負傷者たちを救護した姫の実像を描いた「松平容保を慕った美貌の姫」など、秘められた会津の哀しき歴史を、著者ならではの一級の資料と、官製史観ではけっして見えてこない著者独自の観点から綴る、真の歴史好きにこそお読みいただきたい一冊です。
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