君ひとの子の師であれば

君ひとの子の師であれば

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出版社
新評論
著者名
国分一太郎
価格
2,420円(本体2,200円+税)
発行年月
2012年10月
判型
B6
ISBN
9784794809193

本書を、これまでに何回読んだだろうか。たぶん10回は超えていると思う。そして読むたびに、編集者である私も「教師になりたかった」と思ってしまう。
 本書は、1951年にまず東洋書館から刊行され、1959年に出版元が弊社に移ったあと、「新装版」「新版」と装いを新たにしながら1985年に最後の重版を行い、その在庫がなくなるまで読み継がれてきたものである。あまりにも古い本のことゆえ確かなデータは残っていないが、たぶん弊社における累計販売部数は最多であろう。
 そのような本書を、20数年ぶりに復刻することにした。もちろん、理由がある。それは、本書を著した国分一太郎先生ほど、教師を「職業」として捉え、学校を中心とした地域コミュニティを意識した人はいなかったのではないかと考えるからである。
 近年、イジメ、学級崩壊、モンスターペアレントなどの言葉が乱舞し、学校現場を取り巻く環境は決してよいとは言えない。それだけに、教育に携わっている人々のご苦労が多いこともよく分かる。だからといって、様々なトラブルを閉鎖的な空間内で処理してしまう姿勢はいかがなものだろうか。
 著者は、「親たちが、かわいい子どもを、学校に出してよこすのは、小さい旅に出してよこすことだ」と言っている。そして、「せまい家庭という集団から、やや広い社会に、修業によこすのです」とも言っている。こんな感性をもった先生に教えてもらいたかった、また、こんな感性をもった先生になりたかったと、やはり本書を読むたびに思ってしまう。
 すでに教職に就いている先生方はもちろんだが、これから教師を目指すという若い方々に、是非本書を読んでもらいたい。そして、読まれた方々の未来に我が社としては期待したい。(担当編集者)

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