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没後50年 長男だからわかる素顔の作家 『宮本武蔵』『新・平家物語』など数多くの名作を残した故吉川英治の長男である著者が、70歳で逝った父の十三回忌を機に、青梅の吉野村に疎開した昭和19年からの想い出をまとめた一冊を復刻。厳しい作家の側面と、良き家庭人としての素顔を、著者以外の誰もが知り得ない多数のエピソードと共に綴った貴重な追慕の書。(2012年6月、講談社文庫として刊行)
没後50年 長男だからわかる素顔の作家
『宮本武蔵』『新・平家物語』など数多くの名作を残した故吉川英治の長男である著者が、70歳で逝った父の十三回忌を機に、青梅の吉野村に疎開した昭和19年からの想い出をまとめた一冊を復刻。厳しい作家の側面と、良き家庭人としての素顔を、著者以外の誰もが知り得ない多数のエピソードと共に綴った貴重な追慕の書。
とりわけ、楽しかったのは、一時、我が家の毎晩の行事のようになった父の“お話”だった。父が毎晩、私達のために時間を割けたのだから、それは、終戦直後、まったく仕事を断わっていたころの事だと思う。夕食後、書斎の隣の部屋に私達を呼び集め、頼朝、義経から、信長、秀吉、武蔵などの話を連続ドラマのように話してくれた。――<本文より>
※本書は1978年3月に講談社文庫より刊行されたものを加筆・訂正し、巻末に吉川英治自筆年譜を収録しました。
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