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★内容紹介
破壊的暴力にその身を曝すことによってのみ〈生〉は束縛から解放される。あらかじめ決定された現在を否定し、精神のアクチュアリティを救うために〈批判=批評〉は何を為すべきか。アドルノ、デリダ、アガンベンらの議論も捉えきれなかった若きベンヤミンの目眩く思考を追う。
★目次より
第一章 芸術批評の理論と作品の概念
1 〈詩作されたもの〉の概念
ヘルダーリン論における「同一性の法則」
「形姿の原理」と「オリエント的なもの」
2 〈神話的なもの〉の概念
ゲーテの〈デモーニシュなもの〉とカントの道徳律
美の仮象と憂鬱、「死の欲動」
市民的自由と宥和の仮象
3 芸術批評の理論
〈反省=反射〉の概念
作品の概念と〈批判=批評〉
無意識の創造性
第二章 法の概念と近代悲劇(トラウアーシュピール)
1 法と法の力
法と法の力とのあいだの行為遂行的矛盾
「境界=限界」侵犯と神話的暴力
行為遂行的トートロジーの暴力
2 ギリシア悲劇と近代悲劇における運命の概念
ギリシア悲劇における罪と贖い
近代悲劇における「亡霊的なもの」
主権論
3 正義と〈神的なもの〉の概念
「手段の正当性」と「目的の正しさ(正義)」
正義と「最終的解決」に関するデリダの読解
神話的暴力と神的暴力
第三章 言語理論と歴史哲学
1 伝達可能性の逆説(パラドックス)性と表現の潜在性
言語の伝達可能性の逆説性
伝達と表現
2 固有名と翻訳可能性
諸言語の「親縁性」と「語」
固有名の指示と一般名の指示
3 歴史記述の方法としての理念論
理念と名(固有名)
「自然-史」の概念
終章 批判=批評と歴史哲学
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