彼女の存在、その破片

彼女の存在、その破片

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出版社
小学館
著者名
野中柊
価格
1,870円(本体1,700円+税)
発行年月
2012年6月
判型
B6
ISBN
9784093863315

兄を殺した女? 彼女のことを聞きたいの?

〈僕〉は、失踪した恋人を探して彼女の生涯にかかわった男女を訪ね歩く。
「ルリは少女娼婦みたいだった。幼気(いたいけ)な、大胆な、ちょっと痛ましい」
「ルリを見ていると、心を鷲づかみにされる。うっかり油断すると、彼女の存在感に巻きこまれそうな感じなんだよ」
「るりは、本質的にこわいもの知らずな女なのよ」
「るりに触られると、どんなに疲れているときも、からだの隅々まで欲望で満たされた。どこまでも貪欲になれそうだった」
「るりはサーカスの綱渡りの少女、みたいな感じ? 安全ネットなしの」

瑠璃子、ルリ、るり……これが、あなたなの?
母の自殺と17歳の恋人の突然の死、父親の不在と謎の保護者。そして妊娠。
1970年代から現在まで、少女、女優、シングルマザーと姿を変える謎に満ちた〈あなた〉の破片を拾い集めながら〈僕〉の旅はつづく。
何かの予兆のように、〈あなた〉の複雑な過去と、天才少年ピアニストだった〈僕〉の挫折と後悔に満ちた半生が響き合う。それから〈僕〉は、少しずつ〈あなた〉のもとに近づいていく。〈あなた〉の後ろ姿を見ながら少しずつ。そこには、僕のピアノ、少年時代の調べが響きつづける。





【編集担当からのおすすめ情報】
著者の新境地を開く、感動的な〈愛〉の長篇ミステリー、600枚。

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