コモンズのドラマ

コモンズのドラマ

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1968年に生物学者G・ハーディンは『コモンズの悲劇』を発表し,共同利用を前提とするコモンズによる資源管理は,過剰消費をもたらし資源そのものを枯渇させてしまうと主張,学界に多大な衝撃を与えた。これを受け「持続可能な資源管理論としてのコモンズ論」研究は,社会学,人類学,経済学など多分野の学際的研究による実証的な反論を中心に展開した。本書はこれらの蓄積された研究を整理し,急速に拡大している研究対象の最先端の業績を紹介しつつ,コモンズ研究の進むべき方向性を示す。
多角的視点から対象分野を概観し,鋭い問題提起に関する展望や社会分析を広範囲に行うための方法,さらに環境や資源の持続可能なガバナンスへの関心とコモンズに関心を持つ者が交差するときの論点,社会システムと自然システムを合わせて分析する上で有効な方法などが豊富に盛り込まれ,コモンズに関心を持つ学生,研究者,地域の資源管理の実践・政策に携わる行政,NPO,NGO,そして資源に関わるコミュニティにとって座右の書となろう。
第Ⅰ部はコモンズをめぐる資源,活動主体,周囲の環境など基礎要因を整理し,コモンズ論の研究手法を展望する。Ⅱ部は私有化をテーマに,資源に所有権を付す取引可能環境許可証の導入による資源管理と市場機能の関係,そして許可証取引に対抗する共有資源管理制度の特性を検討。Ⅲ部は資源管理と規模・スケールの問題,それに関わる水平・垂直のレベル間での相互作用,すなわちクロス・スケールの問題を扱う。Ⅳ部では今後の課題や研究手法としての複雑系理論や進化論の適用とその射程を考察する。

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