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心に滲みる短編小説と名エッセイ集の新装版
「先生、水芭蕉の花は空のご褒美なんだよ」。ダム建設によって水底に沈む街から東京に転校してきた少女ミチコ。都会に馴染めず、貧しさや母親への不信などに傷つきながらも、転校先で出会った先生に抱く少女の純粋な気持ちを通して、大切なものとは何かを描く文庫オリジナルの表題短編小説「プレゼント」ほか、逗子なぎさホテルに住んでいたときに部屋の係をしていた老人から聞いた話を書いた「靴」、京都に住んでいた時の話「宵の花」など、人との出逢いや大切な時間を綴った随想が満載。伊集院氏があとがきで「自分としては人物描写の出発点であると思っている」と書いている”旅の追憶”はじめ、”春の影”、”ギャンブル躁鬱”といった酒とギャンブル、男と女の人生模様を綴った心に滲みる名随想を多数収録。1998年に発刊した文庫の新装版。
【編集担当からのおすすめ情報】
随想の天才・伊集院静氏ならでは名エッセイの数々と書き下ろし短編小説を収録しています。生きるとはなにか? 大切な時間とはなにか? を考えさせられ、じわっとくる一冊です。
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