文明社会の貨幣

文明社会の貨幣

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出版社
知泉書館
著者名
大森郁夫
価格
6,600円(本体6,000円+税)
発行年月
2012年1月
判型
A5
ISBN
9784862851253

本書は17・18世紀のおもに英仏において,貨幣数量説が生まれるまでの経緯と,ヨーロッパ文明社会を舞台にした誕生のドラマを描くとともに,社会形成に貨幣的契機が果たした役割を明らかにする。
17世紀後半から18世紀にいたる時期は〈17世紀の危機〉と呼ばれる全ヨーロッパ的規模での,封建制から資本主義への全般的な転換過程であった。そのような社会的環境のなかで危機を克服するために数量説的思考が生じた。17世紀後半から18世紀にいたる時期に提示された貨幣理論は多種多様であり,現代にまで続くいくつかの貨幣理論はこの時期に開発された。
社会の発展を決定づける経済的基盤は〈貨幣=富〉観が象徴するようにそれ自体が価値を持つ貴金属貨幣の動向によるとされてきたが,ジョン・ロック以降,それを政策論的に否認して貨幣数量説を新たに定式化した。本書は数量説が他の諸理論と多様な交渉を経ながら展開し変容していく姿を,ヒュームをはじめバークリィ,ジョン・ロー,モンテスキュー,カンティロン,スチュアート,スミスなどのテキストを踏まえて丹念に跡づけ,貨幣数量説誕生の現場を多面的に解明した画期的な業績である。

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