日本のどこかを描いた意欲的な小説集
突然、左半身だけになってしまった男が、長野・松本での人生最初の記憶と邂逅する『T』。世間の流れに乗れない二十代半ばの仲良し三人組女子が日光への旅であることに気づく『猿に会う』。一万五十歳で生を閉じたはずの河童らしき生物が思わぬ場所に漂着する『極楽』。デザイン事務所見習いの男が謎のインク製造所で働くことになる『赤、青、王子』。江戸の酒問屋の跡取り息子と吉原の花魁との恋の顛末を描いた『すみだ川』。ある習わしに縛られた岡山の一族から脱出した女優の生涯を綴った『東の果つるところ』。日本のどこかを描いた意欲的な短編集。
【編集担当からのおすすめ情報】
2月刊行予定の「東と西 2」とあわせ、二か月連続の刊行となります。
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