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日本が誇る不世出の男装の天才琵琶師が蘇る
2010年、第17回小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞作品。昭和42年、ニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団創立125年記念公演で、小澤征爾らとともに、武満徹作曲の名曲『ノヴェンバー・ステップス』を琵琶のソリストとして演奏。その高い音楽性は世界的に評価されたものの、日本ではほとんど知られていない不世出の女流琵琶師・鶴田錦史の数奇な人生を綴ったノンフィクション。音楽家としての顔だけでなく、ナイトクラブの経営などで成功した実業家としての顔を持ち、大正、昭和、平成を駆け抜けていく人生は波瀾万丈そのもの。そのなかで、女として愛に破れ、子供を捨て、男装して生きるという謎に満ちた鶴田の生涯を、10年以上にわたって取材を続けた著者が丹念に描く。
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