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現代世界におけるもっとも重要な政治・経済共同体のひとつであるEU。経済通貨統合、司法協力、外交・安全保障、そして福祉・環境・メディア政策まで、その喫緊の課題を12名の論者が考察し、好評を博した「未来」リレー連載の単行本化。ギリシア経済危機と東方拡大をめぐる議論が紛糾するなか、新たな中期戦略「ヨーロッパ2020」とともに再スタートをきったEUのこれからを展望する充実の書。
目次
中村健吾
リスボン戦略の十年でEUはどう変わったか
--金融によって支配される蓄積レジームの危機
廣瀬真理子
福祉国家改革における「現代化」と「活性化」について
--オランダの事例を中心に
穴見明
ヨーロッパにおける領域的空間の変質
--オーレスンド・リージョンの事例に沿って
上原史子
気候安全保障に取り組むEU
--EU共通外交安全保障政策の新たな展開
岡本和之
EU東方拡大とユーゴスラヴィア
--その歴史的意味を探る
松尾秀哉
ベルギーと欧州統合
--EU大統領・その後のベルギー
田中浩
EUの実験
--その思想的・歴史的前提
大木雅夫
欧州連合の歩む遠い道
--そのシンボルの光と影
鈴木弘貴
EUのメディア政策
--「ヨーロッパ人」の誕生に向けて
田中拓道
社会的ヨーロッパと新しい福祉政治
グレン・D・フック
ヨーロッパのなかのイギリス
--その「特別な関係」
宮本太郎
社会的包摂とEUのガバナンス
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