取り寄せ不可
息子夫婦に連れられ、老人ホームに入ることになった元銀行員のエミリオ。そこでは、たくさんの老人たちがそれぞれの「老い」を生きていた。やがて彼らは「アルツハイマー」という残酷な現実と向き合うことになり……。大切な人の顔も、思い出さえも、なにもかもが失われていくなかで、人生最後の日々に人は何を思うのか――。
まさに一本一本刻まれた「しわ」のように、さりげない描写を静かに積み重ね、2007年にフランスで刊行されるや話題となった表題作『皺』の他、スペイン内戦を背景に灯台守の老人と青年兵士の交流を描いた短編『灯台』を収録。
同作は2011年にアニメーション映画化され、スペインのアカデミー賞と呼ばれる第26回ゴヤ賞で最優秀アニメーション賞、最優秀脚本賞を受賞した。
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