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太平洋戦争末期、鹿児島県の知覧をはじめ各地から、陸軍の特別攻撃隊が飛び立ち、沖縄周辺の米軍に突撃しました。
飛行機ごと敵艦に突入するという壮絶な任務に志願したのは、おもに20歳前後の若者たちです。
本書は、33人の特攻隊員の遺書・遺影を美しい風景写真とともに紹介します。
『いつまでも、いつまでもお元気で』という書名も隊員の手紙の一節からとったものです。
再び還ることのない出撃を前に書かれた手紙からは、家族思いの心優しい若者たちの姿が浮かび上がってきます。
親孝行できなかったことを何度もわびる息子。かわいがっていた妹に両親の世話を頼みながら、
「と言っても、できれば早く嫁に……」と気づかう兄。
「人のお父さんをうらやんではいけませんよ」と優しく諭すお父さんもいます。
死を前にした隊員たちの思いやり溢れる言葉が胸に迫ります。
この国のために命を捨てるのだという固い決意と、そこからはみ出す一抹の悲しみが交錯しているのが
多くの手紙から読みとれます。彼らは決して、当時米軍側が考えたような狂信者などではありませんでした。
あの時代、あの戦争についての見かたは人それぞれです。ですが、できることなら、かれらが遺した
あるがままの言葉を受けとめていただければと思います。
戦後につくられたイメージとは異なる、まっさらな時代の肉声とでもいうべきものが、
かれらの手紙のなかには息づいています。
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