五山文学研究

五山文学研究

取り寄せ不可

出版社
笠間書院
著者名
堀川貴司
価格
8,580円(本体7,800円+税)
発行年月
2011年6月
判型
A5
ISBN
9784305705532

中国文学の圧倒的影響下にある

中世禅林の文学は、

日本文学から孤立しているのだろうか。



倦まず弛まず書物と格闘し新たな文学作品を生み出した、禅僧たちの営みを明らかにする。

また、その後の近世文学への接続、同時代の和歌や説話、公家社会の学問との関わりを探り、孤立しているように見えている五山文学を日本文学の中に組み込むべく、その存在を新たに捉える基礎作業を行う書。



【......五山文学の作品は、平安の漢文学とは連続性がほとんどなく、同時代の中国文学からの影響が圧倒的である。しかも日本文学の他ジャンルとの交流は、一部の和歌・連歌・謡曲などで部分的に指摘されているものの、全体的には孤立しているという印象を拭いきれない。資料整備という面では、『五山文学全集』『五山文学新集』という膨大な翻刻校訂の成果があるが、まだまだ未翻刻の作品は多く、周辺的な資料も埋もれたまま、まして注釈となるとごく一部に限られる。



 このような現状に鑑み、本書では未紹介・未発見の資料をできるだけ翻刻という形でまるごと紹介するとともに、そこから読み取れる禅僧たちの文学活動(あるいは学芸一般に関わる活動)について考察することを目標とした。また、通時的には近世への接続を、共時的には和歌や説話、あるいは公家社会の学問との関わりについて考えようとした。】--本書より

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