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「この物語を読み終えたときの衝撃は、おそらく一生忘れない。飼い慣らされたかに見えたファンタジーが、いきなり牙をむいて挑みかかってきた。ほうき星のように飛びこんできた、怪物のような作品」――金原瑞人
あたり一面不毛の荒野にそびえる超巨大な建物――「サンクチュアリ(聖域)」。縦横無尽に迷路が走るこの場所は、その名に反して監獄とも修道院ともつかない恐怖の迷宮。
自らを救世主(メシア)と呼ぶ謎の集団が支配するここには、10歳にも満たない男の子たちが次から次へと連れてこられる。
食事は最悪、規則を破れば死にも至る刑罰、友人は禁止、知識を求めるなどもってのほか。
10年にも及ぶ訓練を経て、彼らはいずこへか送り出される。そしてその目的は誰も知らない……。
嘘と裏切りと抑圧に満ちたこの世界で、他人には決して心を開かない14歳のケイルは、殺人がらみのいまわしい事件に巻き込まれ、仲間二人との脱出を余儀なくされる。
その逃亡をきっかけに一気に加速する物語! 神は彼らにいったい何をさせたいのか?
(原題)
THE LEFT HAND OF GOD
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