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「旅する学者、そして詩人」管啓次郎(読売文学賞)と「カルト的人気漫画家」小池桂一。異色のタッグが描き出す、神聖なる大地で生きる人々の豊穣な世界観。 私たち人間が、この地球の上で生きていくとはどういうことか?
アメリカ・インディアンの豊かで普遍的な宇宙観を読売文学賞(随筆・紀行賞)の管啓次郎が生き生きと描く。さらに創世神話をもとにした、鬼才・小池桂一の書き下ろし漫画も収録!
私たち人間が、この地球の上で生きていくとはどういうことか。
「アメリカ・インディアンの社会では、一般に子供は非常に大切にされる。世代を超えて、太陽の照覧のもとにこの地上での人生を歩んでゆく共同体の、これからの担い手として。子供は成長とともに大きな責任を負うだろう。だったらその子に、いま大人である者たちが大きな責任を負うのも当然だ。祖母とオバたちのこの祈りとともに、太陽の道を歩みはじめた子供が、土地に住みこみ、土地に正当な感謝をささげながら生きてきた人々の、明日を担う。太陽に迎えられ、太陽にみちびかれ、太陽をめざしながら、子は成長してゆくだろう。そしてかれらの土地から遠く、ここ、われわれの島われわれの土地に暮らすわれわれも、はじまりにおいては、そのような者だったはずなのだ」──本文より
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