本書では次のような4つの工夫をしている。
1.高校物理とのつながり:ニュートンの運動の法則やエネルギー保存の法則を,自由に変形する連続体に拡張して,水が持つ運動量やエネルギーの保存則を誘導し,知識の連続的な展開となるようにしている。
2.水理学の高度な分野の学習や,卒業研究で行われる未開拓の分野の問題解決に役立つよう,応用力を高める工夫を行っている。質量,運動量,エネルギーの保存則を基礎式として用い,これから様々な公式を誘導し発展させている。
3.興味を持たせるための工夫:土木工学の分野ででてくる実際の現象や,技術をできるだけ引用し,現場への適用性を説明した。また,学術の発展をコラム記事で紹介し,時間的な広がりをイメージできるようにしている。
4.理解を深めるための工夫:代表的な問題を,例題演習として解説し,公式の利用の仕方を説明した。また,各章末には演習問題を載せ,その答を本書の後ろに示し,自習の助けとしている。
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