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幕末、維新期の政治・経済・社会の混乱により大きな打撃を受けた大坂経済であったが、明治中期以降、五代友厚などの活躍により、、綿紡績・鉄道などを中心に、それを支える商社や銀行などの活動が一体となって「東洋のマンチェスター」と呼ばれるようにまで成長し、日本の工業化の先頭に立つようになった。 その勢いは、第一次世界大戦後ますます増し、繊維産業だけではなく重化学工業や雑貨産業も発展し、大正末・昭和初期には全国一の工業都市として「大大阪」を自負するに至った。 しかし戦時期になると、軽工業、中小企業の多かった大阪経済の比重はふたたび低下しはじめ、1939年にはその地位を東京に譲り、この辺りから大阪の「地盤沈下」が議論されるようになる。 本書では、大阪大学総合学術博物館・経済学研究科資料室が所蔵する貴重な資料(当時の銀行や化粧品など企業広告など)をカラーページにて紹介しながら、その大阪の発展と衰退の歴史を紹介してゆく。
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