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「5000万円は必要」に騙されるな! 年間200万円でも充分可能、「共感」と「つながり」が定年後の“生活の安心”に直結する。
定年退職して、仕事がなくなったからおカネの心配を始める、あるいは30代から何十年後かに備えて有利な運用を心がけるというのは、間違っていないようだが、本当にそれでよいのかと問いかけたい気が常にしていた。そして、今でもそう思っている。ところで、人は共感や正義でも動く。正義というと大げさならば倫理と言い換えてもよい。共感は親愛に通じる。親しい人と温かくつながっていたいと願う気持ちやこんな不公正は許せないという憤りなども社会変革をうながす力となる。もっとも愛と正義を主張、実践する前提として何がしかのおカネが必要なことは疑いがないが。しかし、それを心配し過ぎると自己閉塞に陥り、他人とのつながりが薄れてくる。そして、これはおかしいと思うことにも興味や関心が向かなくなってしまう。本書を読み終えられて、老後の安心とは何かということ、そして私が新たなジャパニーズ・ドリームが実現する社会に日本がなっているとよいという意味を理と情の両方において感じ取って頂くことができれば、大変嬉しく思う。――<まえがきより>
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