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現代はデジタル情報社会,IT社会である。本書は情報という捉えどころのないものに接近し,それを基盤にした社会の実態と意味を探る試みである。
著者は「情報」という言葉の由来,情報と物の違いからはじめ,代表的な情報社会論を紹介,原動力となるデジタル・コンピュータの発達や,ロボット,人工知能,ケータイなど電子の文化の現在を考察。
また内外の各分野で活躍する多くの人物へのインタビューや時代をリードした著作を通して,情報社会の黎明(1960年~),高度情報社会の進展(1980年~),デジタル情報社会の出現(1995年~)など情報化社会の進展を再現し,サイバーリテラシーは「デジタル情報社会のリテラシー」であることを明らかにすると共に,これからの日本人に「自律的な生き方」が要請されている歴史的意義を示唆する。
本書は『サイバーリテラシー概論』,『総メディア社会とジャーナリズム』に続く〈サイバーリテラシー三部作〉の掉尾を飾ると共に,著者が30年に及び社会の情報化を観察してきた集大成である。情報や情報社会について学ぶ大学生,高校生,さらにデジタル情報社会を生きる人々の最良の教科書となろう。
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