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いまや世界的に有名になってしまった「福島第1原子力発電所」。この原発は操業当初(1970年代)から制御棒の脱落事故や放射能汚染の影響があるらしいことがわかっていたが、事故そのものが2007年まで隠蔽されていたという。その隠された危険性が3月11日の東北大震災ですべて明るみになった。この原発は北緯37度25分の緯度上にあり、この緯度線を西にたどっていくと新潟県の柏崎刈羽原子力発電所がある。さらにこの37度25分の緯度線上には石川県珠洲原発予定地(計画中止)、油田、ガス田、水力発電所、地熱発電所、風力発電所などがあり日本のエネルギー供給施設の集積地となっているーということをこの詩集は教えてくれる。2010年1月の刊行で、1年後の3月11日の福島第1原発事故を予言しているかのようだ。同じ緯度で不思議に連動する文化の消失と原子力発電所の建設。 丹念な取材から見えてきた「豊かさ」の興亡と未来を詩世界に浮かびあがらせる。
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