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(編者序文より抜粋)
神経内科(Neurology)は一般臨床上で頻度の高い頭痛やしびれ、めまいなどの診療を得意としているため研修に最適であるということで、卒後臨床研修のなかでも特に人気のあるローテーション分野になっています。
また、神経内科は生活習慣病やメタボリックシンドロームを基盤として発症する脳卒中や認知症、頭痛、パーキンソン病などの今後ますます患者数が増加する疾患をはじめ、神経変性疾患や神経免疫疾患、リハビリテーション医学などを対象としており、意識障害など救急医療においても神経内科研修経験は非常に役立ちます。神経内科診療は今後ますます面白くなる分野と考えられているだけでなく、あらゆる診療分野の中で限りなく患者サイドに近い立場での診療ができます。そのためか内科系あるいは外科系を問わず将来どの専門分野に進むにしても臨床医としての実力が付くと研修医の皆さんが考えているようです。
もしかしたら一見とっつきにくい分野と思われがちな神経内科ですが、逆に疾患理解や基本的な診察手技、診断技術のコツを会得すれば、日進月歩の脳画像診断と併せてむしろ日常研修が面白くてたまらないということになります。そこで本書は日々臨床現場で神経疾患患者を診療している初期研修医・後期研修医の皆さんが、実際に本書を片手にすぐ診断や検査、処置に興味をもって臨めるようにという配慮のものもとで、全国的にご活躍中の先生方に分かりやすく解説をしていただきました。本書が神経内科の日常研修を遂行する上での一助となり、併せて医学生やその他の関連する診療科の先生方にもご活用いただければ幸いです。
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