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怖さ一気読み!背筋が凍る怖さ満載!
とにかく怖い!読み切り小説4本!
超ベストセラー作家が贈る、本物の恐怖小説
――あれはね、すごくお腹を空かしているんだよ。おゆうは一瞬、姉が「あれ」と吐き捨てるように呼ぶものの正体を、振り返ってこの目で確かめたいと思った。だが振り向こうとした寸前に、「あれ」が唸るような声をあげるのが聞こえてきて、気持ちがくじけた。
「そこに何かいるっての?何もいないじゃない」
――鬼さんこちら、手の鳴るほうへ。
首は泳ぐように太郎の顔のすぐそばまで近づいてきた。真っ赤なくちびるが割れて、太郎の顔に、墓場の土のように冷たい息がかかった。女の首はひと言、呻くように言った。「今度はとり逃がすものか、首をとってやる」
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