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武士の生き様を描いた周五郎の短編傑作選!
昭和の文芸に不滅の業績を残した山本周五郎。短篇の名手と評された周五郎の作品を、新たな視点で編纂した傑作選第1巻。
隠し子をめぐる若侍の夫婦愛と友情を描いた表題作「青嵐」、おっとりとした武家の四男坊の日常をユーモラスに描く「ひやめし物語」、国元の改革に乗り込んだ若き武士の奮闘がすがすがしい「いさましい話」、安政の大獄に材をとり静謐感の中に武士の悲哀を漂わせる「城中の霜」、三千両輸送の大役を命ぜられた男の道中を描く「枕を三度たたいた」、余命数カ月を宣告された武士の壮絶な生き様と死に様「月の松山」、病身の若殿と型破りの家臣の少年の交情を描く「桑の木物語」の、武家ものの秀作7篇を収録した。
周五郎の描く武士は、決して特殊な生を生きる人々でなく、愛し憎み、時に過ちを犯しつつも懸命にその生を全うしようとする。その姿は、文壇的栄誉を拒み、つねに読者に向き合おうとした周五郎の人生に似て、今も我々の胸を打つ。
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