分子系統解析は、進化研究者ばかりでなくデータ解析の一手法として分子生命科学の研究者にも広く利用されている。すでにすぐれた分子系統学の著作や翻訳が刊行されているが、本書の特徴は、統計的アプローチに焦点を絞り、分子系統学の主要な問題を幅広く解説している点にある。特に、ベイズ法の分子系統学への応用については類書がない。一方、統計学の基本的な概念についても深く議論されており、この点も本書の魅力の一つである。例題や図も豊富であり、難しくなりがちな式の意味を理解するのを助けてくれる。
〔原著 Computational Molecular Evolution(Oxford Univ.Press、2006)〕
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